導入講義 その2
導入講義は、結局は僕たちLLM生が、他のJDの生徒と一緒に授業を受けるられるようにするためにしごく場なのではないでしょうか?
もちろん2単位もらえる上、これはNY州の司法試験を受ける上で必要な単位なので、ただLLM生をしごくための場というわけではないでしょうが、明らかに洗礼みたいなところがありますよ。
先生も、「君たちにとって僕の喋るスピードが速いかもしれないけど、落とす気はないから☆」みたいな感じの事を言っていた気がします。
でも、1週間過ぎると、少しずつ先生のスピードに耳がなれてくるわけで、そこらへんからたまには発言しないといけないと思いだしました。
そして、先生が
「嵐が来たときに船を港においた結果、町が流されるのを守りましたが、港を傷つけました。港も船がなければ流されてました。船の持主は港の持主への賠償責任 を負うでしょうか?」という質問をみんなに投げかけた時に、
「その仮定が存在しても傷付けた事実は変わりません。損害賠償責任を負います」と、手を挙げて答えました。
すると、「君はヒーローが嫌いなんだね。はずれ!!」と言われました。
…は!? マジで???
”ヒーロー”…独特の発想ですね。
そういえば今週刊少年ジャンプでやっている『僕のヒーローアカデミア』という漫画で、ヒーローが人々を守るために町を壊してしまったら保険がおりるという『ヒーロー保険』なる設定があった気がします。
日本的なのかもしれませんね。
ところで、英語になれてくると周りの生徒がどんな発言をしているのかについても少しずつ理解できだすのですが、みんな結構適当な発言していますね~。人によっては先生を困らせるような発言をしていますよ。
逆に日本人はこういう時にじっくり考えて正しいことを言おうとするので、なかなか手を上げることをしないんですよね。
国民性の表れでしょうか?それとも言語の問題なのでしょうか?それとも法律を学んでいくと必然的にそうなっちゃうのでしょうか?
しかし、課題は山積みです。
先生の授業に少しずつついていけるようになっても、周りの生徒と議論をした時に、相手が僕の意見に反論してきたときに何を言っているか分からないのです。先生がいかに丁寧に対応しているかが分かりますね。
そして気付けば土曜日。次の週の24日(月)は試験です。
ヤバい!!
授業で扱った判例のケースブリーフを用意しておけば問題ないと言われたのですが、そんな余裕はなかったので、僕は何をすればいいか困っていました。
すると中国人のクラスメートに「ここのケースブリーフのサイトは登録が必要だけどオススメだ」と言われました。
Quinbeeというサイトなのですが、確かにすごい。他のケースブリーフよりも情報量が多いし、しっかりしている…
最初の1週間だけ無料で利用ができて、いつでも解約できるのですが、このまま1年間使ってみようと思って、月15ドルで契約しました。
本当はそういうことしちゃダメなんですよ。ちゃんと自分で勉強しなきゃ。。。
授業で扱った判例は20以上ありました。
二周まわしたら2日間終わっていました。
時間がかかりましたが、そのおかげで試験は問題ありませんでした。
ふぅ…今日はメープルウッドにいるLLMの人たちと飲むぞ!!!
と、飲んだのですが、26日からは正規の授業が始まることになっていましたので、休む暇もなく、次の日から今度は授業の予習を始めないといけない状況でした。
少しは休ませてよ…涙